Fairytale

         重荷は捨てたと思っていた
     沈んだら駄目だと思っていた
     蜜を探し求めてきて
     僕が最後に手にしたのは 毒リンゴだった
     知らずに食べて 初めて悟った
     ・・・・・・手遅れだった、と

     残された感情は 今でも好意
     一緒にいたことすら幻想に思えてきているのに
     こんな感覚 知らなければよかった
     恋?
     苦味を残して解けてゆく魔法のようだ

     太陽の光の強さばかりに目を奪われて
     月の光が美しいことを忘れていた
     貴方は月の光も温かいという事を教えてくれた
     なら、何故今はこんなにも冷たく感じられるんだ?

     手の平の上に見える 解けた糸
     切られた訳じゃあない僕等の絆 それとも運命の糸?
     浮んでくる言葉はなく 気が付いたら僕は走り出していた
     今は 忘れよう 何もかも全て あふれ出てくるもの全部を
     いつかまた 巡り会った時に 貴方に笑顔を向けられるように