Hearse
         
     僕のものだと思っていたものが ただ掠奪されていく
     見えないリストから抜けていく 僕の所有物
     残されたのは
     感覚と思考 そしてその器
     手は ペンの重みの記憶を捨てた

     のしかかる重さは 何の重さだろう?
     現実? 自分の命? 脳が処理できない記憶?
     判っているのは
     簡単に命を奪い取れる この銃の重みだけ
     僕は今 掠奪側に回っている

     絶望を知らないままに希望を抱き
     やがて僕は気が付いた
     銃の重みを忘れていることに
     平和を拒んでいる自分がいることに
     真実が抹消されてしまっていることに

     時を破壊してくれるものの存在
     そんなものが実際いるのだろうか?
     疑問は形を変え 僕を死に急ぐ存在へと変える
     生きるのが嫌になったわけじゃあない
     それだけは確かだった

     生きることを放棄すると励まそうとする
     死に対して蜂起すると間違っていると言う
     言いたいことはそれだけかい?
     あなた達の存在ほど迷惑なものはない
     僕は自分自身の為に戦うことを選んだんだ

     ただ生きることが罪ならば
     僕は一体何をすればいい?
     死に急ぐことが罪ならば
     僕は一体何を見つければいい?
     頑張れなんて 哀しい事を言わないで