叙 事
汝が掌で法悦に酔うのを歓びとはせず
渺々たる海市の彼方へと姿を溶かす
生まれると共に与えられる
正当なる裁きに
一体 誰が非をつけられるというのだろう
冷たい光に祝福され 月の守護者となろうとも
風の如く 世を闇黒に塗り潰そうとも
決して覆す事など出来ぬのに
夜明けを望み 不死の血の存在を求むる
永き光の梯を登り 逡巡して闇を受け入れず
復讐のように扱われる 死の支配から逃れようと馳す
遥か古の戦いよ
仮の宿りを廃墟と成せ!