ニ ー ヤ 

       今 未来を求めた罪がここにある
       この目はありとあらゆる 憎しみと恐怖、そして
       人間が作り出すおぞましいものを見続けてきた
       約束の地が滅亡してゆくさまも 世界が崩壊してゆくさまも
       全て
       全て見てきた

       たおれた英雄達 彼等が生きていても何も変わりはしない
       或る英雄の死 そうなるように導いた死神が播くのは一体何の種なのか?
       この死闘の果てにあるものは 理解なのか?
       魂の奥底にある 呪いを解いた今
       言葉は価値を失った

       空から手元へと降り注ぐ 冷たい星の光
       真の闇を知るには早過ぎる 世界はまだ 幾億の欠片として存在している
       初めて知った光の眩さ 次に瞳は何処を見つめるんだろう?
       俺は 自身が望む空を見る事が出来るだろうか・・・・・・

       運命を自覚しろ
       共に生きることにしても 共に死ぬ事にしても
       独りで戦い抜くことになっても 孤独な死を迎え入れることになろうとも
       もう 魂も身体も痛みを感じることはない
       逃げ出すことも出来ない おそれの中で 感覚が無為であることを知る

       時代が啓示を示すのであれば 俺はそれに則ろう
       不毛の大地に堕とされた存在達 彼等の叫びは何処に届くのか
       再び立ち上がる為に 眠りに就くことのなかった剣
       溢れんばかりの力と 燃え盛る炎をも切り裂く冷たさを以って
       最期の時を待つ

       この道の先が闇に包まれていようとも 行き着く先は永遠の夢
       海底に沈んだ夢の残骸は 涙を溜め続けた地底湖を通じて 地表へと湧き出る
       運命を永遠とする為に 伝説を真実とする為に
 
       日がまた昇るように
       俺達は立ち上がり 自身を武器に戦ってゆく
       狂気に憑かれた心が 正気を取り戻してゆくのが分かる
       迷走の中 手にしなければならない真実が明らかになってゆく
       偽りの自由に溺れた心を救い 物語の終わりを書く為 
       手にした命を手放す時まで 俺達は前進し続ける