桃 花 水



     柔らかい陽の当たるところで願う事すらも出来ない僕だけど
     お願い 生きようとして
     幻想を持ちすぎたのかな
     現実は表裏一体 紙一重


     まるでとばりのようにそらひらかれ 闇をらい尽くすほどの閃光ひかりが溢れ・・・・
     ――正義の神がめしいたら 恒道はどこへ伸びるのか
     気持ちだけがおいてけぼりになるような世界
     今 生き残りを懸けて く路を見つめる


     今宵の運命すらも見えない僕達
     一体何が出来ようか?
     ふっと自分を失っても 幽鬼の軍勢はとどまる事を知らない
     そうさ 彼等は呪うに死なず


     全てに祝福された夜を飛び出し 一人時を漂う
     例え孤独を埋められなかったとしても 愛だけはあった
     それだけじゃあどうにもならないって 知ってはいたけど
     奇蹟の雨はやむことを知らず 鬼籍の頁は増やされていく


     僕等の間に 小さいけれど暗くて深い川が出来る
     君に捧げる鎮魂歌
     それは 生きたという証 いや、生きていたという証
     そして、夢見た場所で黄泉返り「倖せ」を手にするように祈られる